都営地下鉄ワンデーパス
価格:おとな500円、こども250円
都営地下鉄全線が1日乗り放題になるフリーきっぷです。通年発売ではなく、春夏秋冬の指定期間の、主に土休日のみ販売しています。
1日500円という破格値が特徴です。都営地下鉄の初乗りは180円なので、3回乗れば元が取れます。10km以上の区間なら運賃が280円なので、往復で元が取れてしまいます。
ただ、都営地下鉄は、渋谷、池袋、上野といった一部の主要繁華街に駅がないこともあり、使えるエリアは限られます。たとえば浅草と新宿だけを訪れる、といった場合にはお得で便利なフリーきっぷでしょう。
都バス1日乗車券
価格:おとな500円、こども250円
都バスに1日乗り放題のきっぷです(江東01系統を除く)。通年発売です。
都心部において都バスのネットワークは強力なので、バスだけで都内の主要エリアに到達することができます。JRや地下鉄が走っていない臨海副都心へもアクセスできます。
「バス」と聞くと敬遠する方も多いですが、都バスは運転本数が多いですし、バス停は至る所にあり乗りやすいので、実は便利です。
ただし、鉄道に比べ所要時間はかかりますので、長い距離の移動には向きません。また、都心部に渋滞はつきものですので、とくに平日は時間が読めないこともあります。週末の都心部は比較的渋滞しにくいです。
都バスの一般系統の運賃は210円ですので、3回乗れば元がとれます。
都営まるごときっぷ
価格:おとな700円、こども350円
都営地下鉄、都バス、都電、日暮里舎人ライナーに1日乗り放題のきっぷです。通年発売です。
都営地下鉄と都バスがあれば、銀座や新宿から臨海副都心まで、都内の主要エリアを訪れることができます。渋滞のない地下鉄と、きめ細やかなネットワークのバスを組み合わせることで、効率のいい移動ができるでしょう。
都営地下鉄、都バスをそれぞれ2回乗れば元が取れます。価格としてはお手頃です。
東京1DAYきっぷ
価格:おとな900円、こども450円(品川発)
京浜急行が発売。「都営まるごときっぷ」に、京急線各駅から往復乗車券がセットになったものです。品川駅で購入すれば、「品川~泉岳寺の往復」と「都営地下鉄、都バス、都電、日暮里舎人ライナー乗り放題」でおとな900円、こども450円となります。
品川のホテルに宿泊しているなど、品川を拠点に都営交通を利用して都内を回る場合は、こういう選択肢もあります。
東京探索きっぷ
「東京探索きっぷ」も、私鉄の往復乗車券と「都営まるごときっぷ」がセットになったものです。京王とつくばエクスプレスで発売しています。
たとえば京王線笹塚駅で購入すれば、「笹塚~新宿の往復」と「都営地下鉄、都バス、都電、日暮里舎人ライナー乗り放題」がおとな910円、こども460円となります。
私鉄+東京メトロパス
私鉄と東京メトロの1日乗車券がセットになったチケットもあります。
たとえば、「小田急東京メトロパス」は、東京メトロ全線と小田急線(新宿~代々木上原)が乗り放題。小田急線各駅からフリーエリアまでの往復乗車券もセットです。下北沢発を例に取ると、おとな780円、こども360円です。
小田急以外にも、東急、東武、西武、京王、つくばエクスプレスなどで発売しています。
りんかい線1日乗車券
価格:おとな730円、こども370円
JRの「都区内パス」や、「地下鉄一日乗車券」では、臨海副都心がフリーエリアに含まれません。臨海副都心へ行くなら、りんかい線が便利です。その1日乗車券です。
りんかい線の正規運賃は新木場~東京テレポート間が280円、大崎~東京テレポートが340円ですので、一日乗車券は3回乗れば元が取れるきっぷです。ただ、りんかい線は、1日にそう何度も乗り降りしない路線にも思えますので、予定を考えた上で購入するといいでしょう。
ゆりかもめ一日乗車券
価格:おとな820円、こども410円
ゆりかもめ全線のフリーきっぷです。正規運賃が新橋~台場間、豊洲~台場間がそれぞれ330円ですので、こちらも3回乗れば元が取れるきっぷです。
ゆりかもめには、このほか、「お台場-有明快遊パス」があります。お台場海浜公園~有明テニスの森駅間がフリーエリアで、おとな500円、こども250円です。
「ゆりかもめ一日乗車券」と「お台場-有明快遊パス」のどちらがお得かは、利用開始駅や目的により異なりますが、お台場に宿泊しているのでなければ、「一日乗車券」のほうが使いやすそうです。
まとめてみると
東京のフリーきっぷのうち、どれを選ぶべきか、というのは、当然のことながら東京でどこを訪れるかによって異なります。たとえば、東京メトロ線だけで用が済みそうな目的地なら、「東京メトロ24時間券」(600円)で事足りるのは言うまでもありません。
都営地下鉄も含めて、地下鉄で都内を移動したいなら、「地下鉄共通一日乗車券」(900円)がいいでしょう。
「Tokyo Subway Ticket」(800円~1,500円)が買える方は、第一選択肢にするといいでしょう。事前手続きが必要な場合があるので少し面倒ですが、とくに48時間券や72時間券はおトク度が高いです。2~3日東京に滞在するなら、抜群のコストパフォーマンスで、旅行者の強い味方になることでしょう。
何も考えずに、「東京フリーきっぷ」(1,600円)でJRも地下鉄も乗り放題に!という選択もありますが、1回200円の区間を一日8回乗らなければ元が取れないので、おトク度は低いです。それよりは、JRの「都区内パス」と「メトロ24時間券」を合わせて買えば1,360円で済みますし、それで間に合うことが多そうです。
東京メトロを中心に、JR線や都営地下鉄にも少し乗るなら、「メトロ24時間券」を軸に、JR線や都営線はその都度運賃を支払う、という方法でもいいでしょう。昔と違って、ICカード乗車券を用意しておけば、きっぷを買う手間を気にする必要はありません。
臨海副都心方面へは、お得感のあるフリーきっぷが乏しいですが、「都営まるごときっぷ」なら都バスと都営地下鉄を組み合わせて臨海副都心と都心部を両方移動できます。
なお、上記で紹介したフリーきっぷの多くはICカード乗車券でも利用可能です。