女性のための温泉効能小辞典

「単純泉」って、何が単純なの? 「硫黄泉」って、やっぱりクサいの? 「放射能泉」って、入っても大丈夫? で、結局「美肌にいい」のはどれ? などなど、温泉の効能って、わかりにくいですよね。

ここでは、誰でも超カンタンに理解できるように、温泉の効能を解説してみました。

単純泉

単純泉とは、全ての成分が薄い温泉のことを指します。そのため、単純泉は、無味無臭、無色透明で刺激はほとんどありません。最も入りやすいお湯といえます。

正直なところ、単純泉には強力な効能はありません。そのぶん、長くゆっくり入れますので、身体をじっくり温めたい人に向いています。代表的な効能は神経痛ですが、これも身体を温めるのが大事なためです。

温泉のお湯

ナトリウム炭酸水素塩泉

ナトリウム炭酸水素塩泉は、アルカリ性の成分が多く含まれているお湯です。

アルカリ成分は皮膚の表面を柔らかくする効果があり、肌が滑らかになりますので、「美肌の湯」とも呼ばれます。皮膚病に効能があります。

塩化物泉

塩化物泉は、湯の中に塩分が多く含まれています。塩分が皮膚に膜を作ることから保湿効果が高いとされています。

そのため身体がよく温まりやすくなっています。冷え性に効能があります。

炭酸泉

炭酸泉は、お湯の中に炭酸ガスが含まれています。炭酸の気泡が皮膚につくことで血圧を下げる効果があるので、高血圧などに適しているといわれています。

お湯の温度は低いことが多いのですが、保温効果は高く、そのためしっかりと身体を温めることができます。

含鉄泉

含鉄泉は、その名の通り鉄分が多く含まれているお湯です。湧いてきたお湯は無色ですが、鉄分が空気に触れると褐色に変わります。そのため、褐色の力強いお湯です。

貧血になりやすい人など、療養向けのお湯です。

硫酸塩泉

硫酸塩泉は、3つに分かれます。ナトリウムを多く含むものが芒硝泉、カルシウムを多く含むものが石膏泉、マグネシウムを多く含むものが重曹泉です。

いずれも血行をよくする効果があります。他には高血圧、動脈硬化などにも効くと評判。色は無色ですが、やや強いにおいがします。

硫黄泉

硫黄泉は、匂いが強いお湯として知られています。卵の腐ったような匂いですね。色は白濁していますので、クリーミーに見えますが、パワーは強烈。

銀のアクセサリーなどをつけて入浴すると、湯気にあたるだけで黒に変色してしまいます。効能は幅広く、皮膚病、高血圧、心臓病、リュウマチなど。

酸性硫黄泉

酸性硫黄泉は、硫黄、塩酸などが湯の中に含まれており、殺菌力が高いお湯です。ニキビや水虫、湿疹といった慢性の皮膚病に効果があります。

刺激が強いので、入りすぎると湯ただれを起こす場合もあります。

放射能泉

放射能泉は、湯の中にラドンが含まれていることからラジウム泉とも呼ばれています。痛風に効果があるとされますが、そのほかにも糖尿病、慢性婦人病など様々な病気に効果があります。

放射能とはいうものの、人体への害はありません。